日本の知的財産収入が21倍に!でも課題も?イノベーション税制で変わる未来
こんにちは!大田区クラウド経理代行オフィスです!
知的財産に関する税制や収支の変化に興味をお持ちではありませんか?
最近、日本の知的財産収入が大幅に増加しているというニュースが話題になっています。
しかし、実際の中身を詳しく見てみると、課題も見えてくるのが実情です。
この記事では、日本の知的財産使用料の収支状況と、その背景にある業種ごとの偏り、さらに2025年(令和7年)4月から導入される「イノベーション拠点税制」について、わかりやすく解説します。
この記事を読むことで、企業にとってどのような税制メリットがあるのか、どんな取引が対象になるのか、そして知的財産戦略における注意点が明確になります。
この記事は、研究開発型の中小企業の経営者や、経理・財務の担当者、そして今後知財ビジネスを強化したいと考えている企業にとって非常に有益な内容となっています。ぜひ最後までご覧ください!
日本の知財収支が21倍に!背景と注意点とは?
日本の知的財産収入は、過去20年間で大きく伸びました。
日経新聞によると、国際収支統計における「知的財産等使用料」の黒字額は、20年でなんと21倍に拡大したという事実があります。
この数字だけを見ると、日本の技術力やコンテンツビジネスが世界で高く評価されているように見えますが、実際には注意が必要です。
例えば、「知的財産等使用料」は2つのカテゴリーに分かれています。
1つ目は特許などの「産業財産権等」、2つ目は著作権などの「著作権等」です。前者は黒字ですが、後者は依然として赤字という構造的な問題があります。
また、業種別に見ると偏りが顕著です。自動車製造業が46%、医薬品製造業が19%を占めており、他の業種はあまり貢献していない現状があります。
親子会社間取引が87%!外部からの収入は伸びていない
特に自動車製造業においては、知財収入の87%が「親子会社取引」によるものであると報告されています。
つまり、日本の親会社が開発した技術を、海外の子会社が使用するという構図です。
この取引形態では、グループ外の企業からのライセンス収入や特許使用料が伸びにくく、知財の「外貨獲得力」が限定的になっています。
外部との契約は法務や交渉コストが高く、実行のハードルが高いです。
令和7年から導入「イノベーション拠点税制」とは?
2025年4月、日本では新たに「イノベーション拠点税制」が導入されます。
この制度は、「日本版イノベーション・ボックス税制」とも呼ばれており、企業が国内で研究開発した成果から生まれた知的財産による収益に対して、税制上の優遇措置が適用されます。
この制度の目的は、日本国内を開発拠点として位置づけ、無形資産への投資を促すことにあります。
制度を活用することで、知的財産の収益性を高めながら税負担を軽減できるチャンスがあります。
対象となる取引と控除額の具体例
制度の対象となるのは、「青色申告法人」が実施する「特許権等の譲渡またはライセンス契約」です。以下の条件を満たす取引が対象になります:
- 譲渡先が居住者または内国法人であり、かつ関連者ではない場合
- ライセンス収入の相手も、同様に関連者ではない第三者であること
また、特定特許権等に該当するのは、令和6年4月以降に取得された以下の2つです:
- 特許権
- 人工知能関連技術を活用した一定の著作権
この制度により、該当取引で得た所得金額のうち、次の計算式で導き出された最大30%分を損金算入(=所得控除)することができます。
【算定式】
知財由来の所得 × 自己創設比率 × 30%
「自己創設比率」とは、自社が国内で主体的に行った研究開発の割合を数値化したもので、企業ごとに異なります。
税制優遇の活用で変わる未来
この制度を活用することで、企業は知的財産収入の実質的な税負担を軽くすることができ、資金を次の研究開発へ回すことが可能になります。
例えば、年間1,000万円の特許ライセンス収入があり、自己創設比率が80%の場合、240万円分を損金として計上できるというメリットがあります。
今後、制度を正しく理解し、戦略的に活用することが企業成長の鍵になると考えています。
まとめ
この記事では、日本の知財収入の現状と、2025年に導入される「イノベーション拠点税制」について解説しました。
収支は伸びているものの、業種の偏りや親子会社間に偏った収入構造など、課題も多いことが分かりました。
新たに導入される税制は、国内の研究開発を促進し、知的財産からの収入をより戦略的に活用する絶好の機会です。
対象となる取引や条件をしっかりと把握し、自社での活用可能性を早めに検討することをおすすめします。
気になる方は是非、お気軽にご連絡ください。
参考
経済産業省HP イノベーション拠点税制(イノベーションボックス税制)について
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/tax/about_innovation_tax.html


