還付金の支払いルールとは?未納税があると全額戻らない可能性も!国税通則法と会計検査院の指摘をわかりやすく解説

こんにちは!大田区クラウド経理代行オフィスです!

確定申告や税金の還付について調べていると、「還付金はちゃんと返ってくるの?」「滞納があったらどうなるの?」と不安に思う方が多いのではないでしょうか。

実は、還付金には法律で定められた返還ルールがあり、未納税金がある場合には、そのまま全額が返ってくるわけではありません。

この記事では、国税通則法に基づく還付金の取り扱いや、会計検査院が指摘した実際の問題事例について、具体例や数字を交えて詳しく解説します。また、還付金を速やかに受け取るために知っておきたい「e-Taxの活用ポイント」も紹介します。

この記事を読むことで、「還付金がどういう流れで処理されるのか」「未納があるとどのように扱われるのか」「どうすれば早く受け取れるのか」がはっきりと分かります。

この記事は、確定申告で還付金を受け取る予定の方や、過去に税金の滞納があった方、そして経理担当者や税理士の方にぜひ読んでいただきたい内容です。

還付金は遅れずにお金で返されると法律で決まっている

国税に関する基本ルールを定めた「国税通則法」では、納めすぎた税金などについて、税務署は「遅滞なく金銭で還付しなければならない」と規定しています。

たとえば、会社員として副業をしている人が、確定申告で医療費控除や寄附金控除を申告して税金が戻ることになりました。

還付申告をe-Taxで行ったところ、申告から約2週間で振込通知が届いたとのことです。

e-Taxを使ったことで処理がスムーズだったのだそうです。

国税庁のe-Taxサイトによると、還付処理のタイミングは以下のようになっています:

  • e-Taxで還付申告を行った場合:おおよそ2週間後から還付状況が確認可能
  • 書面で申告した場合:1か月程度後から確認可能
  • 還付申請を提出した場合:2か月程度後から確認可能

このように、電子申告の方が処理が早く進むため、国税庁としてもe-Taxの利用を推奨しています。

会計検査院が指摘した「誤って還付していた」ケースとは?

会計検査院とは、国の予算や税金の使われ方を監視・検査する役所です。毎年、決算報告書でさまざまな問題点や改善点を指摘しています。

その中で注目すべき指摘が、「未納の国税があるのに、還付金等を全額返してしまっていた事例」です。

この指摘は、「国税通則法」にある「充当の原則」に基づいています。つまり、還付すべきお金があっても、過去に払っていない税金がある場合には、その未納税金にあてなければならないというルールです。

たとえば、ある納税者が還付金を20万円受け取る予定だったとします。しかし、過去の消費税で10万円の未納があった場合、その10万円分は差し引かれ、実際に振り込まれるのは10万円となります。

未納があると還付金は充当されるのが原則

国税通則法には次のような明確な条文があります。

「その還付を受けるべき者につき納付すべきこととなっている国税があるときは、還付に代えて、還付金等をその国税に充当しなければならない」

この条文により、たとえ還付金の手続きが進んでいたとしても、途中で滞納税額が「確定」し「法定納期限が到来」した場合には、その還付金は未納税金に自動的に充てられるべきなのです。

この充当ルールは強制規定であり、税務署の判断で任意に還付できるわけではありません。

なぜ「誤って還付」が起きるのか?システム上の問題点も

国税庁が推進する「e-Tax」によって、申告処理は効率化が進んでいます。

しかし、現場ではシステムの運用において、充当処理の確認がうまく機能していない場合もあります。

たとえば、電子申告から還付手続きが進行中に、別の税金で未納が発生した場合、本来は還付金を未納に充てる必要があります。

ところが、手続きが早く進みすぎた結果、未納があると気づかないまま、全額還付してしまうことがあるのです。

このようなミスを防ぐためには、税務署内部の確認フローやITシステムの見直しが必要だと考えられます。

また、納税者側も「過去に滞納がないか」「納期限は守れているか」を事前にチェックしておくことが、正しい還付を受けるために重要です。

まとめ

還付金は、法律により「遅滞なく金銭で還付される」と決められています。

ただし、納税者に未納の国税がある場合には、その未納分に「充当」されるため、全額が還付されない可能性があることを理解しておく必要があります。

会計検査院からも、還付金の処理に関する改善点が指摘されており、税務署でも手続きの見直しが進められています。

この記事を通じて、還付金の流れや充当の仕組み、注意点について知っていただけたのではないでしょうか。

気になる方は是非、お気軽にご連絡ください。

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参考

1.国税通則法 第五章 国税の還付及び還付加算金 (56条還付、57条充当)

https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000066#Mp-Ch_5

 

2.「還付金処理状況確認について」:e-Tax(国税電子申告・納税システム)サイト

https://www.e-tax.nta.go.jp/kakunin/kanpukinsyori.htm

 

3.「<主張>国の会計検査 税金の無駄遣い許されぬ」産経新聞:社説(2024/11/19 05:00)

https://www.sankei.com/article/20241119-YK5P5J3KENLATGDVYZU2NRUOHM/

 

4.「平成22年度決算検査報告」129頁(会計検査院)https://report.jbaudit.go.jp/org/pdf/H22kensahoukoku.pdf

 

5、e-Taxお知らせ「e-Taxを利用して提出された申告書の早期還付について」 https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/2006/1030.htm

 

6.「会計検査院の指摘による税制改正」(情報センサー2022年8月・9月合併号 押さえておきたい会計・税務・法律)EY 新日本有限責任監査法人:公認会計士 太田 達也

https://www.ey.com/ja_jp/technical/library/info-sensor/2022/info-sensor-2022-08-05

 

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