建物の耐用年数はどう決まる?用途・構造ごとの判断ポイントを徹底解説
こんにちは!大田区クラウド経理代行オフィスです!
建物を保有している方、または不動産投資を検討している方にとって、「建物の耐用年数」は非常に重要なポイントです。
特に減価償却を行う際には、正しい耐用年数を把握していないと、税務処理で不利益を被る可能性があります。
建物の耐用年数は、構造や用途によって異なり、複雑な判断が求められることもあります。
この記事では、建物の耐用年数をどのように判断するかについて、実際の事例を交えながらわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、「構造が異なる場合」や「複数の用途がある建物」の場合の適切な耐用年数の考え方が理解できるようになります。
不動産を所有する企業経営者の方や、会計・税務に携わる方、また将来的に不動産購入を検討している個人投資家の方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
建物の耐用年数は「用途」と「構造」で決まる
建物の減価償却に使う耐用年数は、法律に基づく「耐用年数表」で定められています。
その中でも特に重要なのが、「建物の用途」と「建物の構造」です。
例えば、鉄筋コンクリート造で事務所として使用される建物の場合、耐用年数は50年と定められています。
一棟の建物に対して原則としてひとつの耐用年数を適用する仕組みです。
用途の分類例:
・事務所用
・店舗用
・住宅用
・劇場用
構造の分類例:
・木造
・鉄筋コンクリート造
・金属造(板厚による分類あり)
複数の用途に使われる建物はどう判断する?
起:建物に異なる用途がある場合、悩ましい判断が必要
建物が1種類の用途だけではなく、複数の用途に供されている場合、どのように耐用年数を決めるのか疑問に感じたことがありました。
原則は「主たる用途」で判断される
このような場合、基本的には用途別の面積や使用頻度の割合を基準に「主たる用途」を判定し、それに基づく耐用年数を採用します。
ただし、特別な内部造作がある用途が含まれている場合は、その部分に関しては別個に耐用年数を設定する必要があります。
実例で見る複数用途の耐用年数
【実例】鉄筋コンクリート造の6階建てビル+地下2階:
・6階:劇場(特別な内装あり)
・1~5階+地下:貸事務所、駐車場、ビル用電気室
このケースでは、面積比から主な用途が「事務所用」と判断されるため、全体としては「鉄筋コンクリート造・事務所用」として50年が適用されます。
ただし、6階の劇場部分には特別な内装があるため、「劇場用等」の41年を適用します。
部分的に異なる耐用年数を適用することで税務処理が正確に
このように、一棟の建物でも用途が異なれば、部分ごとに耐用年数を変える必要があるケースもあります。
実務上は、建物の図面や使用状況をしっかりと確認することが大切です。
複数の構造から成る建物の判断方法
Point:主要構造部で判断するのが基本
建物の構造は、主要な柱や壁などの「主要構造部」で判定されます。
ただし、建物全体が異なる構造から成る場合は、以下の2点を満たすと構造別に耐用年数を分けて計算できます。
- 構造別に区分が可能であること
- 社会通念上、別の建物とみなされること
実例①:屋上に木造で増築した事務所ビル
【構成】
・1〜3階:鉄筋コンクリート造
・4階(屋上増築部分):木造
この場合、4階部分は社会通念上「別の建物」とみなされるため、耐用年数は以下のようになります。
・1〜3階:鉄筋コンクリート造 ⇒ 50年
・4階:木造 ⇒ 24年
実例②:構造が異なる高層ビル(賃貸住宅)
【構成】
・地下1階~地上2階:鉄筋コンクリート造(基礎)
・地上3階~15階:金属造(板厚4mm超)
このケースでは、全体が一体的に利用されており、「別の建物」とはみなされません。
そのため、構造がより大きな割合を占める金属造(4mm超)として、耐用年数34年を適用します。
まとめ
建物の耐用年数を正確に判断するには、「用途」と「構造」の両方に注目する必要があります。
特に、複数用途・複数構造が混在する建物では、それぞれの状況に応じて部分的に耐用年数を分けることが重要です。
税務調整を正しく行うためにも、建物の構造や使用状況をしっかり把握し、適切な判断を行うことが求められます。
気になる方は是非、お気軽にご連絡ください。


